人を癒す、ということに真剣に向き合ってきた伝統の湯治宿「日進館」

旧・日進館

江戸末期からこの地で、湯治宿を続けてきた「万座温泉日進館」は、10日20日と長逗留をして、万座の湯で体の不調を直す客を泊めてきたのです。
その長期の宿泊客は、体が不調ということで気も沈みがちでしょうし、退屈もするし、栄養バランスも宿の食事次第ということになります。
そこに対処してきた歴史が、日進館のノウハウとして活きています。
写真は少し前の、パンフレットの水害前の日進館です。


かつての湯元日進館

こちらは2年前の取材時の、かつて日進館があった場所に残った「湯元日進館」と名付けられた「鉄湯」と「ラジウム湯」のあった建物です。
※パンフレット写真とは逆に、上から下りてくる坂道から撮っています。
上の写真の下の方にあった古い日進館が、水害で流されたとき、その日のお客さんたちと一緒に奇跡的に助かったのだそうです。
でも、現在は取り壊されていました。万座温泉日進館は、新館も完成し、新しい歴史を刻み続けています。


鉄湯

こちらは、そこにあった「鉄湯」です。
本館から歩いて行くのが、なかなか情緒があるというか、大変というか、でした。


メインダイニング

新しくなったと言えば、夕食も以前は大広間にテーブルとイスが置かれ、いわゆる旅館料理らしい配膳でした。
料理も健康にこだわった「まごわやさしい料理」でしたが、その精神を残しつつ、メインダイニング「こまくさ」でのバイキング形式にして、好きなものを好きなだけ食べられるようにしています。


豆腐料理

季節によって、旬の食材を活かした料理を用意するのが今の観光ホテルですが、例えば「有機大豆の湯葉豆腐・胡麻とんぶりトッピング」とか、


こんにゃくそうめん

「こんにゃくの素麺と山菜・ワカメ胡麻和え」なんていうヘルシーな料理など、用意されていたらぜひ味わってください。
「ま(豆)ご(胡麻)わ(ワカメ)や(野菜)し(椎茸)い(芋類)」です。
おっと、お肉や魚もありますからご安心くださいね。


フロアショー

その他、夕食後ほぼ毎晩、ホールで開催される「カルチャーヘブン イン 万座」と名付けられたフロアショー(トーク、演奏、ダンス等々)があります。
これも、何日も泊られていても退屈させない計らいなのですね。


渡り廊下の絵

ユニークと言えば、渡り廊下に飾られている“世界の子供の絵”とか、


放し飼い兎

外に放し飼いになっているうさぎたちがいたりします。


売店

そろそろ、お土産処の売店「美乃利屋」で土産物を選びましょうか。
カルチャーヘブンのショーのホスト役、泉堅さんのCDなども並んでいます。


お茶請け

それとも定番ですが、お茶請けに出た“これ”を土産にしましょうか。

乳白濁色のお湯に入るだけでも、万座温泉に来た甲斐があります

入口

標高1800mともなると、足早に歩いたり、階段を上り下りすると、いわゆる息が上がる状態になります。
晴れた夜は、星のシャワーも浴びられそうな「万座温泉ホテル日進館」は、乳白濁色の柔らかいお湯とその効能で、昔から湯治温泉として有名です。
そこに、昨年(H20年)1月に新館に付随して完成したのが、「万天の湯」です。
真新しい木肌の美しい入口を見ただけで、期待に胸が高鳴り(ちょっとオーバー?)ます。右手が男性用の入口です。


万天の湯

木の浴槽が、万座温泉日進館の特徴です。
裸足の足裏にやさしい木の感触が、大自然に癒されに戻ってきたんだ、という感慨をちょびっと起こさせます。
それにしても、新しいお風呂って気持ちよいですね。


洗い場

お風呂が新しいということは、洗い場も新しいということで、観光旅行の温泉と言えども、普通に体を洗うこともある訳ですから、ここも案外見逃せないポイントですね。


各湯の説明

それでは、いよいよ万座温泉日進館の湯めぐりに。
本館に戻ると、入口ドアわきにこんな案内写真が飾ってあります。
「苦湯(ニガユ)」「姥苦湯(ウバニガユ)」「さゝ湯」「滝湯」「真湯」「姥湯」と貸切の「円満の湯」と表示されています。ここに六つの泉質の異なる湯があるということです。
この本館の各湯の総称が「長寿の湯」です。


長寿の湯

上の写真の入口を入ると、長寿の湯で左右・男女に分かれます。
それぞれに六つの湯があるので、「万天の湯」と後でご紹介する「極楽湯」と併せて八つ(九つ目は貸切湯)の泉質(湯船の形だけではなく)が楽しめます。


苦湯・姥湯

この時間の男性側に入ると、左に苦湯、右に姥湯があり、外の景色がよく見えます。
1日の湧出量540万Lという豊富な湯量と、酸性硫黄泉80℃の高温と27種類の泉質が万病に効果があると言われ、昔から人々を集めた最古の温泉がこの「苦湯」なのです。


真湯・滝湯

振り返ると、画面左側の奥に「真湯」と「滝湯」が見えます。
太い木の柱があって、まるで深い森の中のようです。
ここの湯の多くが乳白色なのですが、湧いて出たときはいずれも透明な湯で、空気に触れると乳白色に変わるものなのだそうです。
真湯は、一番普通の湯に近く透明です。


長寿の湯外観

実は、お客さんが入っていたので、この四つの湯がある屋内浴場から外に出ると、露天風呂の形で「姥苦湯」と「さゝ湯」が並んでいるのです。
写真は、長寿の湯がある建物を外側から撮ったものです。
この建物を横に見ながら、ちょっと離れた場所にある「極楽湯」に向かいます。


極楽湯入口

すると、見えてきました「極楽湯」の入口の建物です。


階段

中に入ると急な階段が、あります。
ホテルの建物がある場所から、大分下に降りるんです。


極楽湯

すると、ありました。この万座温泉日進館で一番眺めの良い「極楽湯」が。
この湯に浸かって、山を眺めるもよし、星を愛でるもよし。時間がぼわ~っとゆるんで、硫黄の臭いの湯気に包まれた自分が、大自然に溶け込んじゃいます。