明治の空気漂う松山から瀬戸大橋へ …E741 琴平・道後の旅(8)

坊っちゃん列車走行中

松山市のはずれにある道後温泉から、バスが少し走ると松山市の中心部に出ます。
松山市は豊橋市に似て、路面電車の線路がほぼ市内全域にありますが、こうして一般の市電に交じってこんな「坊っちゃん列車」が走っている街です。


子規堂と正宗寺

旅行3日目の最初の立ち寄り先「子規堂」は、正宗寺(ショウジュウジ)内にあり、俳人・正岡子規が17歳まで過ごした邸宅を模して建てられた木造平家建の建物です。
邸内には子規が使っていた机や遺墨、遺品、写真などが展示されています。
※観覧料:大人50円


坊っちゃん列車客車と、子規の野球の碑

子規堂の向かい側には、野球を愛した子規を物語る「野球の碑」と、現存する最古の軽便機関車「坊っちゃん列車の客車」があり、車内に入ることもできます。
また、子規堂の横には、正岡子規の「髪塔」、内藤鳴雪の「髭塔」、高浜虚子の「筆塚」などが並んでいます。


坂の上の雲ミュージアム

続いて訪れるのは、愛媛県庁の近くにある「坂の上の雲ミュージアム」で、2つの三角形を重ね合わせた形の建物は、通りから見る城山の緑をさえぎらないような構造になっています。
また建物西側のガラスカーテンウォールには、城山の緑が映し出され、訪れた者に近代的な建物と自然との調和を素直に感じさせる設計が為されています。


1階展示室

地下1階、地上4階建てのミュージアムの1階部分は、同名のNHKスペシャルドラマを基にした解説展示コーナーになっています。


3階

「坂の上の雲ミュージアム」は、司馬遼太郎の長大な作品『坂の上の雲』の、正岡子規、秋山好古、真之の松山出身の三人の主人公を中心として、日本における近代国家の形成を、大きな時代の流れを背景に描かれたという視点での展示になっています。
また、鋭角を主題にした建物の中から眺められる緑の風景は、心癒やす演出になっています。


坂の上の萬翠荘

その坂の上の雲ミュージアムを出て、城山への坂道を少し登ると見える洋館が「萬翠荘(バンスイソウ)」です。


萬翠荘

この建物は、大正11年(1922年)旧松山藩主の子孫にあたる久松定謨(ヒサマツサダコト)伯爵が、別邸として建設したもので、大正浪漫の佇まいを今に伝えるフランス風の洋館建築物です。
(通常日の観覧料:大人200円)

※2010年7月12日の午前7時半頃、見回りにきた管理会社の職員が、裏山の土砂崩れで当初見学予定の「愚陀仏庵」が全壊しているのを発見したと、毎日新聞が報じました。


瀬戸大橋記念公園・記念館

坂の上の雲ミュージアムと萬翠荘を訪ねた後、バスは松山市内を後にして、坂出市の瀬戸大橋記念公園を目指します。
写真の、瀬戸大橋記念公園の中心施設「瀬戸大橋記念館」には、架橋工事の全貌や架橋技術の枠を、動く模型や映像などで4つの展示室で紹介、またブリッジシアター、展望台などの施設が揃っています。


記念タワー

また、もうひとつの中心施設「瀬戸大橋タワー」は、1988年の「瀬戸大橋博覧会」でアミューズメントタワーとして人気を集めた高さ108m、360度の景色を眺められる回転式の展望塔で、展望室部分が回転しながら昇降するタイプのものでは世界一の高さなんだそうです。
丸い展望キャビンは右回りに約1分で1回転し、所要時間は約10分というものです。


展望台から見た瀬戸大橋

展望台から見た「瀬戸大橋」は1988年開通の、上部に4車線の瀬戸中央自動車道、下部にJR本四備讃線(愛称:瀬戸大橋線)が通る2階建ての構造になっている、世界第2の長大橋です。
全部で10ある橋は、吊り橋、高架橋、斜張橋、トラス橋、などといった様々な形式の橋の組み合わせで、橋部分だけの全長が、12,307mあります。
走るバスの車窓から次々に見える瀬戸内海の景色は、この2泊3日のバス旅の思い出を締めくくるのにふさわしい素晴らしさです。デジカメをお忘れなく、です。

館内の温泉をゆっくりと楽しむのもよい …E741 琴平・道後の旅(7)

白鷺の湯

道後温泉に来たからと言って、外の道後温泉本館だけで満足とはいきません。
もちろん、この「葛城」にも素敵なお湯があります。
まずは、4階にある「大師の湯」「白鷺の湯」へ。
写真は「白鷺の湯」の古代檜風呂に滔々と流れ込む道後の湯です。
樹齢二千年を数える檜の巨木が地震などで生木のまま倒木したものが、百五十年も二百年も眠っていたと云う古代檜は、大変貴重なものだということです。
古代檜の浴槽は、永く使用していても黒ずまず、その抽出成分が体に大変よいのだそうです。


白鷺の湯の観音様

「白鷺の湯」は女性用の大浴場で、観音様の像や、壁画の浮世絵がゆったりとした温泉情緒をいやがうえにも増してくれています。
泉質はアルカリ性単純温泉(低張性温泉)という道後温泉共通の体にやさしい湯で、浴槽が古代檜の浴槽です。


岩風呂

他にも岩風呂や、


サウナとシャワー

清潔な印象のサウナや、シャワーも完備しています。


花ゆづき内湯

そして館内通路から姉妹館の「花ゆづき」11階の展望風呂「月の湯」内湯にはしごしてみます。


月の湯露天風呂

まさに天空の湯の名に恥じないすばらしい眺めと解放感を、露天風呂に入った時に感じるでしょう。
手前のぬるめの湯と、向こう側のあつめの湯に交互に入って楽しみましょう。


宴会場

朝風呂のはしごをすると、さすがにお腹が空いてきます。
昨夜の夕食会場の宴会場で朝食を頂きましょう


朝食セット

朝食は、昔ながらに一人一人に用意される伝統の旅館の朝餉です。


湯豆腐

朝食の膳で気になる七輪の鍋は、さっぱりした美味しさの「湯豆腐」です。
朝食に湯豆腐って、合うもんですねぇ。


売店

朝食をお腹いっぱい食べたら、出発の用意をして最後のお土産チェックに売店をもう一度眺めてみます。


ロビー

最後にロビーでつかの間ゆっくりしてから、バスに乗り込むことにしましょう。

2日目の夕食は、1日目とがらりと変わって …E741 琴平・道後の旅(6)

夕食フルセット

「葛城」に着いてすぐに道後温泉街めぐりに出かけたので、食欲旺盛になったこともあり、
2回目の宿の夕食が楽しみな方も多いはず。
それにしても、出てくる料理は昨夜とはまた違う趣向で、目も喜びます。


鯛釜めし

こうしてずらりと並んだお料理の中で、左上端の木の蓋で隠されたお釜、気になる存在ですね。
蓋をあけると、こんな中身が…そうです「鯛釜めし」です。
瀬戸内海の鯛は、激しい潮流にもまれて身が引き締まっていることで有名ですが、夕食の食べる順としては、締めになりますが気になるということで、ちら見してしまいました。


えひめポークうどんすき

続く気になる存在は、この「えひめポークうどんすき」でしょうか。
えひめポークは、さすがにブランド豚だけあって、もっちりした噛みしめると味が深まる美味しいぶたさんです。


鯛かぶと煮牛蒡添え

そして、こちらも存在感のある「鯛かぶと煮牛蒡添え」。
ややあっさりめの煮汁が、脂の乗った瀬戸内海の鯛にからんで、魚好きの方にはたまらない旨さです。
さらに、大きく切った牛蒡が添えられているのは珍しく、鯛のかぶと煮の煮汁にこれほど合うとは、新たの発見をされる方も多いと思います。


さわら木の芽みそ

さわらに木の芽みそがかかっているこちらの料理も、お試し感を刺激してくれて、こんな風にどんな味なんだろう?と思いながら食べることこそ、旅の食事の醍醐味ですね。
木の芽みそが、さわらの味のよいところだけ引き出してくれている逸品です。


うどんすき

ほかに「お造り」は鯛、鮪、烏賊、いずれも鮮度のよさが舌と歯応えに語りかけてくるようです。「酢の物」は、蛸と海藻を和えたもので、特に瀬戸内海の蛸の身のしまり具合は、さすがというものです。
そうこうするうちに、七輪の上の銀皿の「うどんすき」も煮えるので、器に取って頂きます。
愛媛県のうどんは、讃岐うどんではなく我々の舌になじんだ三河風のうどんです。


鯛めし

そして本当の締めになる「鯛めし」の出番です。
小さいとはいえ、お釜で炊いたご飯はおこげもちゃんとあって、お腹いっぱいのはずなのに、なんとなく入ってしまう美味しさです。


道後温泉本館夜景1

お腹がいっぱいになって、夕食後はどうしようということになりますが、
お風呂、カラオケ、館内飲み処…いろいろある中で、最初に道後温泉街めぐりに行かなかった方は、外出もありです。
前回お話したように、宿泊先の「葛城」は、道後温泉本館のすぐそば、夕食後に行くのも温泉情緒が味わえるでしょう。


道後温泉本館正面

正面側は、夜も更けたのに(22時過ぎの撮影です)記念写真を撮る観光客が大勢います。
1階にある「神の湯」400円だけは23時まで入浴可。貸浴衣、お茶、せんべいが付く「神の湯+2階席」800円は、21時札止め、22時までになっています。


道後温泉本館右側

こうしてぐるりと本館を廻って見ると、明治の頃もここにこうして建っていたことが体で感じられます。
ただ、残念ながら、夜遅くはアーケード街もすっかりお店がしまっているので、お土産物選びはちょっと無理なのです。


葛城の足湯

ぐるっと夜の道後温泉を廻って、疲れた足に「葛城」玄関横の足湯はいかがでしょう。今夜はぐっすり眠れそうです。

宿に近く、街の散策が楽しい道後温泉 …E741 琴平・道後の旅(5)

葛城

高知から高速道路を乗り継いで、松山インターから道後温泉へとバスは到着します。
道後温泉と云えば、かの夏目漱石先生の「坊っちゃん」が通ったあの「道後温泉本館」が現存する、日本最古の温泉地です。なにしろ万葉集や日本書紀に登場するくらい歴史ある温泉なのです。
その道後温泉の今宵の宿は、道後温泉本館のすぐ近くに建つ「葛城(カツラギ)」です。


道後温泉本館

「葛城」から歩いてすぐの処にある「道後温泉本館」は、屋根の上の振鷺閣(シンロカク)には伝説の白鷺が据えられており、毎朝6時に太鼓の音で開館を告げるなど、歴史ある温泉情緒を醸し出しています。


道後温泉本館

正面側に回り込むと、何台かの人力車と記念撮影をする観光客が大勢居て、これぞ有名な観光名所なり、といった気分が味わえます。
もちろん、坊っちゃんやマドンナになってここのお風呂に入るのもありです。
入浴料は1階の「神の湯」に入るだけなら400円、入浴後2階のお休み処で休憩するなら800円です。行くときに、宿でタオルと小さな石鹸セットを貸してくれるので、それを持っていきましょう。


道後温泉マップ

道後温泉と云えば、本館に寄るだけだと思っているとそれがそうではありません。結構、見るところ観ておきたい処が多いのです。
本館の真向かいにあるアーケード街を道後温泉駅まで行くコースはぜひ歩いておきたいものです。
地図は、アーケード街で撮ったものですから、右上の「葛城」から「本館」を経て「アーケード街」を下って、左下の「駅」まで歩く往復1時間(さっさと歩いて)くらいのコースです。


坊っちゃん広場

おっと、アーケード街に行く前に、本館の脇にある「坊っちゃん広場」で記念写真を1枚撮っておきましょう。
カフェレストランの前に、小説・坊っちゃんの登場人物の人形が並んでいますよ。


アーケード街

アーケード街は立派なもので、並ぶお店も、土産物屋さんだけでなくファッション系や地酒屋さん、


どんぐりの森

「千と千尋の神隠し」と道後温泉本館がモデルなどのつながりがあるジブリグッズの専門店「どんぐりの森」などのユニークなお店もあるので、フアンの方はお見逃しなく。


椿の湯

もうひとつの共同浴場として、アーケード街がL字に折れているところをまっすぐ行った処にある「椿の湯」も時間があれば寄ってみたいところです。
こちらの入浴料は360円、聖徳太子ゆかりの温泉だそうです。


道後温泉駅と坊っちゃん列車

こちらがゴールの「伊予鉄・道後温泉駅」です。いかにも明治風の建物や、前に置いてある「坊っちゃん列車」、駅前で客待ちをする人力車などが、記念写真の絶好ポイントになっています。


からくり時計、向こうに放生園・足湯

また、駅前広場の反対側には「からくり時計」(8:00~21:00毎正時起動)と、写真奥の方のオレンジ傘2本の下に「放生園」という足湯があります。
ここも、なるべく見ておきたいスポットです。


坊ちゃんとマドンナ

最後に、道後温泉で印象的なのが、運がよいと坊っちゃんとマドンナに街で逢えることです。
普通にアーケード街や道後温泉本館あたりに出没しますので、出会えたら遠慮せずに記念写真を頼みましょう。
気持ちよく応対してくれますよ。
ちなみに写真は、本館横にある坊ちゃんマドンナの顔出し看板前を歩くお二人です。

次ページへ »